Wa-o!ハードボイルド〜

kakiko2004-10-28

昨日たまたまバイトがキャンセルになったので、ふむ、ここはひとつ久々にDVDでも借りてみようかと一路千駄木リバティへと自転車を走らせた。これといってお目当ての映画はなかったのでしばらく棚の前を行ったり来たりして思案した挙句、以下の3本に決定。「殺しの烙印」(鈴木清順監督・1967)「月曜日のユカ」(中平康監督・1964)「赤い橋の下のぬるい水」(今村昌平監督・2001)。「月曜日のユカ」は以前National Film Centerで中平康特集をやっていた際見逃してしまい、ずっと気になっていたので即決。「赤い橋の〜」はカンヌでも話題になったとかならないとか記憶していたのでまァ観てみるかと。で、問題は「殺しの烙印」ですよ。詳しくは知らなかったのですが、なんでも鈴木清順監督はこの映画を撮った翌年に日活をクビになったとか・・。後に調べたところ、この映画で「わけのわからない映画を撮る監督」というレッテルを貼られたようで、色々な方がこの映画を評して「意味不明」とおっしゃっていたようで。おお、これは如何に。早速観てみるべし!プレーヤーにセットッ!・・・。なんか・・・始まりから怪しげな曲が流れてキタ・・。方向性の間違ったブルースといいますか。途中の台詞で「女を抱いてきたのか・・」「あたりきよ!」「女を抱いてもあったまらないぜ・・湯たんぽを抱きな」と!ズ、ズコー!うわァ、何ですか、湯たんぽ?!*1聞き間違いかもと思い気を取り直して観ていたのだが、もう一事が万事スタイリッシュ&ハードボイルド。内容的には暴力とセックスのみ!しかしまァ凄いなと思う点も結構ありましたよ。カット割とか今見ても相当斬新だし、この時代を先行くセンスは唯一無二だなと。ただあまりに実験的過ぎて当時の人々からすれば意味不明以外の何物でもなかったに違いない。所々に入るユーモア(?)溢るる台詞や設定は(例えば主人公=宍戸錠はご飯の炊ける匂いに興奮、欲情する性癖の持ち主であるとか、ネ)ますます映画のストーリーを混乱させているし。ううむ、最後まで観たがこの映画、テーマがよくわかりませんでした・・。見方が甘いもので・・。嫌いじゃないんすけどね、こういうの。それにしてもどうでもいい台詞ばかりが耳に残ってますよ。妻が「あんた、ケダモノよ!(悦)」と螺旋階段でセックスしながらおっしゃっていたのとか。すかさず貴女もね!と突っ込みましたが。

*1:同じような感想を持った人を発見。みんな笑うよね・・絶対。http://gilinium.littlestar.jp/movie/movie79.html