神保町散策

kakiko2004-09-08

先日nicoちゃんが院試合格祝いにご飯を奢ってくれるというので、彼の庭である神保町に行くことになった。神保町といえば言わずと知れた古本屋街、湯島からも徒歩で来れる距離なので私も散歩がてらしばしば訪れる。だいたいいつもお茶の水から明大前を通って三省堂の辺りへ抜け、そこから靖国通り沿いに古本屋を見てまわるのだが、店によってそれぞれ個性があり置いている本の傾向も異なるため見ていて少しも飽きない。古本の中には目玉が飛び出るくらい高価な値のついたものもあれば、いかにも貴重書といった古い文献や作家の直筆サインや原稿なんかも陳列されていたりするので、ちょっとした博物館のような趣もある。洋書や写真集などパラパラめくって見ているだけでも楽しいものもあり、本好きでなくとも十分楽しめるところだと思いますね。この前もジャン・コクトーのデッサン集を見つけて買おうか迷った挙句やめてしまったのだが、今ごろになってちょいと後悔。またどこかで見かけないかしら。まあ私などはたまに行ってぶらぶらする程度なのでそれほど神保町に精通しているわけでもないのだが、そこへくるとnico氏はもう、ねえ。何処何処の本屋にはあの本がいくらの値段で売っていただの、何処何処ではよく貴重な本が安値で売られているだの、もう凄いよ。立ち寄るルートも決まっていて、パッと見ただけで買うべきか否か判断、この日も偶然所望していた本を発見したらしく、狂ったように即12冊購入しておりましたよ。重っ。そのうち本に埋もれて死ぬね、ほんと。さてさて、神保町のお楽しみは本屋だけではない。老舗の食事処や喫茶店、バーなんかがこっそり存在することでも有名である。散歩の達人なんかにも取り上げられる店も多い。今回はかの福田和也氏もオススメの店、明治42年創業老舗ビアホール「ランチョン」に行ってきた。yahooグルメなんかにも掲載されておりご存知の方も多いと思われるが、我々は今回初めて訪れた。広々とした店内、シックな木目調の家具、浅草神谷バーをもうちょっと高級にした感じとでも言おうか。いかにもビアホール的な造りである。で、我々は無難に本日のランチを注文、せっかくだからとランチビールも注文。クリームコロッケとポークソテー、マカロニサラダの盛られたランチプレートはどこか懐かしい昔ながらの洋食の味、美味しゅうございました。どうやらここはオムレツが人気らしいので、次回はそちらにもチャレンジしたいと思います。食後ちょっとコーヒーでもと、「さぼうる」ばかりじゃ面白くないということで、今回はすずらん通りからちょっと入った所にある「ミロンガヌオーバ」という炭火焙煎コーヒーと世界のビールとタンゴコレクションを売りにした喫茶店に入ってみた。この辺にありがちといえばありがちな渋い雰囲気の喫茶店なのだが、レコードの数が物凄くいずれもタンゴ、一曲終わる毎に店員さんが新たなレコードをセットする。コーヒーももちろん美味しかったのだが、ここで目を見張るはそのビールの種類の豊富さである。これほど種類の揃ったお店は見たことがなかったので驚きましたね。というかこれは私に通えということなんでしょうかね?毎回1種類ずつ飲んで全制覇したい欲望が・・ああ、また肥えてしまう・・。福田和也のようになるのだけは避けたいけど。