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エー、他人の不幸ほど楽しいものはないと申しますが、ことそれが恋を失するなんてェ話になりますと、いやもうザマァみやがれってんでこっちは可笑しくってしょうがない。同情したフリをしようにもどうにもこうにも顔がにやにやチシャ猫状態、「まま、次があるよ、次が!」などと口先だけで嘯いては言い知れぬ快感に浸るというのが世の常人の常でございましょう。
世間は春うらら、新しい季節の到来に街全体が活力に満ち溢れ、全ての人々の顔から笑みがこぼれ、花々は咲きほこり、真新しい制服姿の学生、新しい職場、新しい出会い、やる気、意志、生命力、等等、春ってものはそういう季節なんでございます。
そんなどこもかしこもハートフルなこの季節、ワタクシパチ沼、思いッきり突きつけられました、三行半を(倒置法)。
ハイ、こういった場合の対処法といたしまして、薄暗い部屋で布団に包まりさめざめと泣く、さめざめと昔の思い出に浸る、泣く、さめざめと泣いてお腹が空いたので布団から出る、アイスクリンをもそもそ喰らいながら再び泣く、食べ終わる、ゴミはゴミ箱へ、途中鏡を見る、顔がメガネを外したのびのび太になっている、鼻汁が垂れている、鼻呼吸ができないと。でもって手当たり次第に電話をかけて飲み友達を探す、飲みに行く、飲んで飲んで飲まれて飲んで、いかに今現在の自分が不幸であるかについて執拗に語る、語る語る、飲む、語る、モトカレの悪口を言いまくる、あほんだら、死ね、死んでからも一遍生き返って来い、飲む、いやもう生き返ってこんでええわ、ボケ!飲む、歌う、柏原芳恵の「春なのに」を大熱唱、お別れですかああああと大熱唱、号泣、飲む、気持ち悪くなると。でもって朝気が付くとよう知らん男が隣で寝ている、朝ですよと起こす、頭が痛い、パンツ一丁でお互い布団の上に正座、「いやァ今日はいい天気でげすねェ」が会話の基本、「それじゃァどうもお邪魔しました」といって男が去る、「はいどうも、お構いもしませんで」といって見送る、ドアを閉める、携帯を見る、リダイヤルの履歴が短時間に20件以上、その中にモトカレに4回連続かけているのを発見、夜中の4時、記憶なし、気が滅入る、死にたくなる、死ねない、腹が減る、飯がない、金もない、陰惨、陰惨な状況で腹が減ると。
以上がダメな例、ザ・愚行だと(傍目にはさぞ面白かろうが・・・)。これですとデフレスパイラル的に自分の価値が急降下でございます。もっと生産的な方法はないのかと申しますと、ございます。文章という形で現在の状況を整理、把握、俯瞰いたしますと、わりあいに心の平安を保つことができるのです!素晴らしきことかな、「書く」ってこたァ。今回私は相手の方に「手紙」を書いてみたのですが、これを何度も読み返すうちに「嗚呼、私ってば文章うめェ・・・CHO→感動大作ジャン!」と思えてきました。成功です。こうして人間は自分自身を守っていかねばならんのです。ハラショー!しかし慰めの言葉は随時募集いたしておりますのでニヤニヤ顔でコメントしていただければこれ幸い。宜しくお願い申し上げ候。