チョチョギレるね、涙。

歳をとると涙脆くなるなんてことを申しますが、私パチ沼も御多分に洩れず24歳を過ぎたあたりから等比級数的に涙脆くなってまいりました。以前は「ケッ、動物子供老人を使って人を泣かそうって了見が浅ましいね、このブタ野郎が!」などと申してはそうしたお涙頂戴モノの映画やドラマを扱き下ろしていたものですが、豈図らんや、近年その動物子供老人に悉く泣かされている自分を発見してはビッグ・サプラーイズと。昨年に卒業旅行と称してmamiさんと九州へ参った折にも、宿にて酒を飲みつつテレビジョンで「大家族スペシャ*1」なるものを見て阿呆のように号泣、泣きながら追加のワインを買いに走ったという事例もあるくらいでして、いやまァね、翌朝になって遥々九州くんだりまでやってきて一体何してんねん我々はと反省はいたしましたけれどもね、ええ無論。というわけでどうにもこうにも一度緩んだ涙腺はなかなか締まらないらしく、今年だけでも他人事に対して一体どれほど涙を流したことでしょう。I am 涙腺ガバ沼です(くれぐれも「涙腺」を省略しないで下さい)。
そんなわけで勿論今週も何につけ多々涙したわけですが、中でも一番キタのは先日nicoちゃんから頂いたマンガを読んだ時。まさにザ・号泣です。ワタクシ普段はあまりマンガを読まないのですが、nicoちゃんが是非とも読めとおっしゃるので寝る前などにパラパラめくってみたところが、いやもうね、あまりの切なさに思わず引き込まれてしまったと。nicoちゃんが「ギャグマンガのくせに切ない」と端的におっしゃっていましたが、その切なさたるや筆舌に尽くし難いものがございます(大袈裟か・・・)。

自虐の詩 (上) (竹書房文庫ギャグ・ザ・ベスト)

自虐の詩 (上) (竹書房文庫ギャグ・ザ・ベスト)

下巻もあります。主人公の女がこれでもかってほど不幸でして(名前が幸江なのも痛々しい)、これまたこれでもかってほどダメな男に尽くしまくっていると。上巻・下巻の殆どが「あー。ハハ。おもろいんだが・・・笑えねェ・・・。」といった感じでして、こと下巻になるとその痛々しさはピークに達し、「あああああ、読むの辛ェよコレ・・・ううう」と相なり、悶々としながらさらに読み進めると(もはや苦行)、終盤にさしかかって突然、ふっとそれまでの重苦しい雰囲気から解放され、あれよあれよという間に「真実」が明らかになってゆき、加速度的に感動のボルテージが上がってゆき、まさに絶頂でEND、感動の大波が打ち寄せ、気が付けば大波が涙に変わって溢れておると。いやいやいや、おすぎもどうでもいい映画ばかり紹介してる場合ではありませんよ。こういう作品こそ「おすぎです。涙、涙!凄く感動!絶対みて!」と宣伝すべきでしょう。マンガの結語がとても良かったなァ。「幸せと不幸せの両方に意味がある、人生には意味がある」みたいなことを言っていた気がするが。ほんまこの感動はpricelessやったわァ。さんきうnicoちゃん!

*1:よくよく考えるとこのネーミングセンスもどうよ・・・。スペシャルて・・・。