血みどろドリーム(初・ホラー)

本来ならば9時には大学に到着しているはずだったのだが、今朝は(も)目覚ましのジミヘンヴォイスをトータリー無視して二度寝を決め込んでしまった。そして非常に恐ろしい夢を見たのだ。私は基本的に夢を見ても殆ど記憶に残らないのが常なのだが、今朝方みた夢は断片的とはいえ鮮明なイメージが残っており、素敵な物語ならいざ知らず、まるで地獄絵図さながらの情景で(夢の中でも「これはまるで地獄絵図だ」と思ったのだった)、何故こんな恐ろしいイメージが夢として立ち現れたのか、自らの心理に尋ねてみたところで明確な答えが出るはずもない。
気がつくと、どうやら何処かの学校と思しき建物の中にいた。独りきりではなかったが、誰といたかは思い出せない。何処だか目的地に向かって階段を昇っているのだが、いたるところに惨殺された血みどろの死体が散在しているのだ。床だけではない。天井からも死体は吊るされており、ゆらゆら揺れるたびに血が滴り落ちてくる。血は鮮やかな赤で、或いは死体ではなかったのかもしれないが、そういわれればうめき声に似た音が建物じゅうに響いていたような気もする。
気色が悪いので、死体には焦点を合わせないようにして先を急いだ。螺旋階段であった。頭上には揺らめく死体、大量の血液が流れている、ああ、なんて嫌な光景だ、早くこの場を通り抜けなければ、そう思った時、私の首筋から背中にかけて、生温かい液体が流れ落ちるのを感じた。
死体の血だと直ぐに理解した。これまで生きてきた中で経験したことのない、言葉に言い尽くせぬ嫌悪感を覚えた。それでも後ろを振り返ることなく、先へ先へと進んで・・・。
そこで携帯電話が鳴っているのに気付き、夢は途切れるわけだが、何とも後味の悪い夢であることよ。第一、夢のくせにリアルすぎるのだ、感触や、臭いや、色が。なんの盛り上がりもなく、矛盾もなく、無論オチもないまま、淡々と進むストーリー。血の赤と死体と、無機質な空間。ループする、地獄絵図・・・。
コワっ!!!つーかこわァーー!!ホント止してくださいよ、年末にこんなROKUDEMO-NAI夢の話!あわわわ・・・明日は二度寝しないようにしよ。こわ。ああこわー。