私の好きな男

15日、心待ちにしていた「立川談春独演会」に行ってまいりました!実験その他で大学を出たのが6時過ぎになってしまい、7時の開演に間に合うか内心ハラハラいたしましたがなんとか滑り込みセーフ、着席するとうまい具合に出囃子が鳴り始めました。
この日の演目は「雛鍔」「崇徳院」そして「居残り佐平次」。仲入りを挟んで約2時間の公演でございました。
いやはやもうネ!久しぶりに満たされている自分を発見しましたよ。初の生談春でしたが、噺のうまさもさることながら、言葉の端々に滲み出る人間クサさが凄くいい!噺の途中であろうがなんであろうが、ふとした時に「ハんッ」と自嘲ともなんとも言えない笑いを漏らすのですね。「ハんッ」ですよ、コレを聞いた瞬間「私、このひと好きだわ!」と心底思いました。この「ハんッ」に談春という人間のエッセンスが凝縮されているといったら過言でしょうか(過言かも・・)。
で、ご本人もおっしゃっていましたが、佐平次はあまりに適役過ぎて驚きましたね。いつの世にも憎たらしいんだけれど憎めない、みたいな奴がいるものですが、この佐平次もそのひとり。悪党で口が上手く、普通に考えたら相当ダメな男なのだがどうにも愛嬌があって憎めない。図々しくも機転が利いて面白いからなぜか人気者。飄々とうまいこと世の中を渡っていく姿を見るとどうにもモヤモヤしてくるんだけど、やっぱり憎めないんだよねェ。
で、気が付いたのだが、私はこの手の男(幇間系?)に滅法弱いのですね、ええ。ダメなお調子者なんだけど愛嬌があるって、まんま私のタイプですよ。うわわわ。まァこういう男と付き合うとろくでもない人生が待っているのでしょうがね・・・。
なんにせよ、「悪だけど愛嬌」ってキャラは談春さんにマッチしていたと思います。談春さんとオカンのエピソードも相当面白かったしね。またぜひとも「ハんッ」を聞きに参りたいと思います!