ロマンポルノ

kakiko2006-05-01

ハイ、皆様コニャニャチワ!いよいよ怒涛の黄金週間に突入いたしましたがいかがお過ごしでしょうか?ワタクシパチ沼はうっかり土日に実験の予定を入れてしまったため既にラボde腐ったバナナ状態でっす★萌え萌え〜★
いかんいかん。こんなことではGWを人並みにエンジョイできないワ!なんとかして連休の華々しいスタートを演出しなきゃッ!ということで行ってまいりました。急ぎ実験を済ませ池袋新文芸座にて毎週土曜日に行われるオールナイト上映に一人で参戦してまいりました。これまでも何度か好きな監督の特集の際に来たことがあるので慣れてはおりますが、今回はななんとザ・日活ロマンポルノということでさすがにやや不安を覚えました。マ、好奇心のほうが遥かに勝っていたけどネ!
私め26年間生きてきて一度もポルノ映画を観たことがなかったので(あ、黒沢清の「神田川淫乱戦争」「ドレミファ娘の血はさわぐ」は観たが。アレはポルノなのだろうか?)相当興味津々だったのだが、いやいやいやァ、今回実際に2本観てポルノに対する認識を新たにしましたね!
その日は『「雪に願うこと」公開記念 根岸吉太郎ワンマンショー』と題した4本立て。「絆 ─きずな─」「探偵物語」ときて「女教師 汚れた放課後」「女生徒」で後半ポルノ。実は「探偵物語」を目当てにやってきたのだが、まァせっかくやから・・・てな感じでポルノも観ようかなと。せっかくやからね・・・。
「絆 ─きずな─」はイマイチ、ねェ?テーマをズバリタイトルにしちゃってる辺りがちょとね・・・。とかいいつつ泣きそうになったが。「探偵物語」は軽いノリでおもろかった。松田優作のカッコよさをこれまで理解できなかったのだが、今回ようやくそれがわかりました。エエ、カッコEっす、優作!パチ沼選抱かれたい男にランクインです。あと薬師丸ひろ子は文句ナシに可愛かった。少女のあどけなさが残る童顔にラメ入りピンクの口紅をした艶っぽい唇がなんとも不釣合いで、そこがなんとも萌えですよ。少女から大人の女性への移行期役がピッタリでした。
でもってお待ちかねのポルーノ!それまで大鼾こいて寝ていたオッサン達ももそもそ起き出し臨戦態勢、鳥肌実ソックリな髪型の男もこれまで以上に拍手喝采(ブラボーとか叫びかねん勢いだった)。
ハイ、でもって感想ですが、「ザッツ素晴らしい」の一言です。今回ポルノとAVがいかに異なったものかを理解いたしました。勿論sexシーンは結構な頻度で登場するのですが、そういったシーンよりもストーリー性を重視、登場人物の心情描写もしっかりしておる。特に「女教師 汚れた放課後」はかなりの秀作だと思いますね。タイトル的にはAVそのものですが、実はちっとも汚れてないのである。むしろ主人公の女教師は心のキレイな女でして、その昔強姦された経験から心に傷を負い、彼氏にもその気持ちを理解されずに苦しんでいる。一方その教師の女子生徒は売春(といってもお金はもらっていない)をしまくるのだが、これまた家庭の複雑な環境がそうさせると。二人の女の心のスキマ、寂しさ、虚しさ。sexで一時的にでも満たされるならと度々体を許すものの、結局はまた元のところに戻ってきてしまう・・・。そんな二人の意外な接点が女子生徒の父親で、今はシンナー中毒でよぼよぼ、浮浪者同等の暮らしをしているのだが、娘である女子生徒とは心の交流がある。でもって自分を強姦したのがこの男だと信じていたが実は別に犯人がいたという事実を知った女教師。一家の運命を大きく変えてしまったのも自分のせいなのでは・・・と自分を責め続け、そうしてその生徒や父親と会い罪を償おうとすると。登場人物が皆どこかしら欠陥をもった弱い人間であり、そうした人間臭さがまた非常に魅力的なのだ。ストーリーから一見重苦しい映画に思えるかも知れないが、人間存在そのものを肯定している作品なので見終わった後妙に清々しい気持ちになれるのだ。ラストシーンは圧巻。心を病んだ現代人にこそ観ていただきたい作品です。DVDもあるらしいので是非!!ポルノ万歳!久しぶりにハマリそうですわ・・・。