事件

というわけで落語を聴いて上機嫌な私は帰り道のコンビニで缶ビールを購入、我がマンションへの道のりをいそいそと歩いていた。途中公園の前を通り過ぎようとした時、突如「オイ!こらぁ、この野郎!」という怒声が。何となく嫌な予感がしたので目線だけそちらを見遣ると何者かの気配あり。よくよくみれば、その公園に住んでらっしゃるホームレスが何故か絶叫しながら私の方へとやってくるではないか。うわぁ。絡まれたら面倒なのでネグレクトを決め込んだのだが、彼はいよいよ私の近くへとやってきた。
「あらぁ、お姉ちゃん、かわいいねぇ。」
先ほどまで絶叫していた男とは思えぬ甘ったれた声色。これはキモい。平静を装いつつその場を立ち去ろうとした時、彼はまたとろける様な口調で言ったのだった。
「お尻がイイ!お尻がかわいいねぇ。」
それを聞いた私は心の中で謝った。その尻、今まさに歩きながら放屁しました!うんこ我慢系ですんごい可愛げのない臭さでっす!メンゴー!
まさに窮地に立たされたスカンク状態ですがこいつぁ痴漢撃退になかなか有用では?危なくなったらいつでも放屁できるよう修行しておこう。レッツ食芋!